産業活動と廃棄物処理業

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産業活動は、「資源から製品を生産し、販売、消費に至る流れ(動脈物流)」と、「消費して排出された廃棄物を自然への還元や再生資源として再利用する流れ(静脈物流)」に大別でき、これらの物流を支える産業をそれぞれ動脈産業、静脈産業と呼びます。健全な産業活動の発展には、資源が動脈産業によって生産や消費の段階で有効活用されるとともに、静脈産業により資源の再生や廃棄物の処理が適正かつ円滑に行われる必要があります。

廃棄物処理業の課題

従来、動脈産業では、生産効率やコスト重視のあまり再資源化や廃棄物処理への配慮を軽視する傾向がありました。一方、静脈産業では、動脈産業を構成する企業に比べて小規模な企業が多いことから、技術面や資金面、人材面等企業体質上の問題点も多く、社会の期待に十分応えているとはいえませんでした。

 資源循環型社会の実現に向けて

しかし近年、資源循環型社会の実現や低炭素社会構築に向けて、各種リサイクル法の制定や法改正、企業のゼロエミッションへの取り組みが本格化し、静脈物流を担う産業廃棄物処理業にも大きな期待が寄せられるようになりました。また、法の遵守をはじめとし、コンプライアンス(法規制や社会規範等を守って事業を行っていくこと)や内部統制の強化、企業と社会との健全な係わりにおいても更に進んだ取り組みが求められるようになってきています。

このように、静脈産業を支える廃棄物処理業を取り巻く環境は大きく変化してきており、社会からの要求や期待は年々大きいものになっています。収集・運搬をはじめとする廃棄物処理業がこうした要求や期待に応えるためには、企業体質の強化を図るとともに、社会的な使命と責任を認識し、健全で持続性ある事業活動を行うことが求められています。

 

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