廃棄物処理法の制定

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廃棄物処理法の背景には、経済の発展とそれに伴う公害等の問題があります。

廃棄物処理法の制定

廃棄物の処理は、廃棄物処理法以前は清掃法(昭和29年制定)の規定に基づき、市街地における汚物の処理として実施され、住民の居住環境を防疫上の見地から清潔に保つことによって公衆衛生の向上を図ることを主たる目的としていました。

しかし、昭和30年代からの飛躍的な商業の発展、特に工業の発展に伴って工場等から排出された有害物質や自然浄化力では処理しきれないほどの多量の排水、排ガス、廃棄物により、ついには深刻な公害が発生し、それまでの区域内の汚物処理という清掃法の規定では、もはや解決できない状態になりました。これらの公害対策として昭和42年に公害対策基本法、昭和43年には大気汚染防止法、騒音規正法が制定されました。さらに、昭和45年の第64回臨時国会(公害国会)では廃棄物処理法を含む14の公害関係法が制定又は改正されました。

廃棄物処理法近年の改正事項

近年の主な改正は平成19年改正、事業系一般廃棄物である木くずのうち、「物品賃貸業に係る木くず」及び「貨物の流通のために使用したパレットに係る木くず」を、産業廃棄物として追加しました。

平成21年改正、PCB廃棄物の確実かつ適正な処理を促進するため、無害化処理の基準、PCB量に関する規定並びにこれらの規定に対応する記録の閲覧や記録する事項を追加しました。

平成22年改正、(1)排出事業者による適正な処理を確保するための対策の強化、(2)廃棄物処理施設の維持管理対策の強化、(3)廃棄物処理業の優良化の推進、(4)排出抑制の徹底、(5)適正な循環的利用の確保、(6)焼却時の熱利用の促進、収集運搬業の許可の合理化について改正されました。

平成25年改正、特定の施設から排出される廃油及び特定の施設から排出される一定濃度以上の1,4-ジオキサンを含むばいじん、汚泥、廃酸または廃アルカリを、特別管理産業廃棄物に追加しました。また、一定濃度以上の1,4-ジオキサンを含む燃え殻及びばいじんについては、遮断型最終処分場へ埋立処分を行うとするなど、埋立処分基準等の整備が行われました。

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